
『いただきストリート-ドラゴンクエスト&ファイナルファンタジー-30th-ANNIVERSARY』のプレイ感想とレビュー。
#概要
いただきストリートは、ファミコン時代から続くボードゲームシリーズ。筆者は今作が初プレイなので、過去作との比較評価はできない。それどころか、この手のボードゲーム自体もほぼほぼ遊んだことが無いので、このジャンル自体完全初心者に近い。
本記事は、その「ボードゲーム完全初心者視点」によるレビュー記事となるので、その辺はあらかじめご留意されたし。
#戦闘(ゲーム性)

独特の快感と戦略性が面白い。
〇.単純なようで奥深いゲーム性
このゲームの目的は、「最初に定められた目標金額をライバルよりも早く貯めて、その状態で最速で銀行城というスタート地点に戻る」というもの。その過程で、ライバルから買い物料を文字通りいただいたり、株と株価を駆使して賢く稼いだりと頭脳と運による勝負が展開される。
最初こそどうすればいいのか分からず、闇雲に店を構えては何も考えずに投資して店を大きくしたり…という感じで進行してしまいがちだが、少しコツが分かってくるとこれがまた少し変わってくる。
このゲーム、ずばり株がキモであり、株を上手く扱えるかどうかで大きくプレイングが変わってくる。「いただき」とゲームタイトルにあるくせに、店による買い物料の徴収がメインの稼ぎ手段ではなく、株価上昇による株の儲けがメインの稼ぎ手段になる。そこに気付いてしまえば、一気に世界は変わってくる。
株価を上げるには、増資して店を大きくしなければならない。増資できる額を上げるには、一つのえエリアにまとめて多くの店を構えなければならない。そして、店をまとめて構えるにはダイスの運が要求されたり、金に物を言わせて無理矢理買い取ったり、あるいは他プレイヤーと交渉して手に入れたりと実に様々な手法がある。それらの駆け引きや運勝負がなかなかに面白く、このゲーム独特の面白味がある。いかに早く、かつ自分に害がない範囲でエリアを独占するか、そしてその上で大量の株を育てられるかという、運と戦略性が入り混じった戦いがそこにある。
また、敵の行動を予測してあらかじめ株を買っておき、その地域の株を押さえておくことで株価の上昇を抑える、あるいはその地域の株価が上昇した際に自分も恩恵を賜る、という立ち回りもできる。知れば知るほど気にするべきことが増えていき、その面白味が増していく。単に、高い店に止まってもらって買い物料を徴収するというゲームではないという事を理解さえすれば、このゲームの深さを知ることができるだろう。
〇.他人を陥れる爽快感
こうして書くととんでもないことに思えるが、事実なのでこう書くことにする。このゲーム、金を稼ぐゲームである故に他人から金を奪う事も多々ある。その額は小さな額から大きな額まで様々であるが、大きな額を奪い去り一気に他人の順位を下げた時の爽快感はかなりもの。ACTやFPSなどの、アクション要素が強いゲームとは異なった爽快感が感じられる。また、買い物額が大きい店を構えた時や、そこをライバルが通りそうになった時の期待感、逆に自分がそういった店を通りそうになった時の緊張感もなかなかに大きく、ボードゲームとは言えとても刺激的な気持ちを味わうことができる。なるほど、このゲームはこういう面で人を虜にするのか…一度味わえば分かると思うが、この爽快感や緊張感はなかなか魅力的であり、他のゲームでは簡単には味わうことができないだろう。

↑大きな額の店に止まってもらう事は滅多に無いことだが、その分止まってもらった時の恩恵と衝撃は大きい。一度この快感を覚えてしまうとやみつきになること間違いなしなので、この手のゲームや他人を陥れることに快感を覚える人はこのゲームに触れてみてほしい。
×.カジノマスの冗長さ
このゲームにはカジノマスというミニゲームマスがあり、ミニゲームの結果に応じていくらかの報酬がもらえるのだが、その報酬が非常にしょぼい。全体の金額が小さい序盤ならばともかく、額が大きくなっていく中盤以降はカジノマスに止まる恩恵が相対的に小さくなりすぎて、ただ演出が長いだけのかったるい面倒マスになってしまいがち。レベルや総資産に応じて報酬金額が大きくなる仕様だったらよかったのに…なんでそういう仕様にならないんですかね。勝っている時ならばともかく、負けている時にいちいち相手のどうでもいいメタル戦や、勝とうが負けようがもはやどうでもいいバトルコロシアムなんて見せられるのは正直ストレス。せめて報酬がもっとまともだったら…あるいは、演出がもっと短ければ…カジノマスに対する評価も少し変わったかもしれない。

↑一人用モードだとカジノの内容をいじることが可能。この細かい設定をオンラインでもできればいいのに…なぜそういう仕様にしないのか。謎。
#グラフィック・演出

PS4のソフトと言うことを加味すると評価しかねる
このシリーズと言えば、デフォルメされた歴代人気キャラ達が目玉の一つだと思っていた。今作もそのイメージに漏れず、デフォルメされた可愛いキャラが目白押し…なのだが、もう少しゲーム内のキャラモデルを頑張ってほしかったかなという印象だった。
FF本編のような超絶リアルで美麗なグラフィックは不要なのだが、かといってPS4のソフトという水準を考えるとキャラの3Dモデルがあまり良いようには思えなかった。
PSVitaとマルチで展開されていたせいなのかもしれないが…だったら、人気が下火だったVitaを切ってPS4専売にして、もう少し質の高いキャラモデルを用意してくれた方が好印象だった。
#ストーリー・キャラクター
キャラクター
ドラクエシリーズは5しかやっていないのでそちらについてはあまり知らないのだが、聞いたことのある名前が多いし選出されたキャラとしてはファンも納得…しているのか?筆者が知っているFFシリーズからの人選に関しては、やや疑問が出るものだったと感じている。
7~15の人選はまぁ納得なのだが、今作から新規参戦したという4~6のキャラは「もっと出すべきキャラがいたのでは?」と感じてしまう。なぜ全員悪役サイド…?まぁギルガメッシュはギリギリ分かるとしても、ゴルベーザとケフカって…カインとかティナとか、まだまだ人気キャラもいただろうに。ゴルベーザとケフカも味があり不人気と言うわけではないにしても、出典元の主役を差し置いてまで選ばれるほどのキャラだったかと言うと疑問だった。
#システム・その他

オンラインプレイが不安定過ぎる。
×.オンラインプレイをはじめとして、不具合が多すぎる
このゲーム、オフラインによる対戦よりもオンラインによる対戦の方をメインで遊ぶ人が多いと思われるが、そのオンラインの不具合が多い。
その不具合と言うのは様々であるが、いずれも質の悪いものばかりであり、最悪だと強制的に切断をしなければならないものまである。
具体例は下記の通り。
- ゴールすると同時に進行が止まり、切断するか強制終了するしかなくなる
- カジノマスに入ると画面が進まなくなってしまい、同様に切断せざるを得なくなる
- 自分のターンが回ってくると操作がきかなくなり、切断するか600秒の持ち時間の間ずっと待たなければならなくなる
…などといったものがある。
特に質が悪いのは、ゴールと同時に進行不可能になるバグであり、「勝った!」と思ったらそのまま切断コースへ…なんてことになりかねない。安心して一位すら取れないってどうなの…一試合が非常に長いだけに、このバグに遭遇した時のショックは計り知れない。
ネットを見たところ他にも様々なバグが発生するようなので、全体的に不具合の修正が充分に成されていないように見受けられた。
#調整

ダイスの目に疑いあり
×.ゲームに管理されている感が否めないダイスの目
このゲーム、実は出るダイスの目があらかじめ決められている。オンライン対戦では確認する手段が無いので不明だが、少なくともオフラインのモードでは確認が取れた。
中断セーブを利用してオフラインの一人用モードを何度かプレイしていれば分かるのだが、何度やり直しても同じ目しか出ない。おまけに、チャンスカードの配置も全く同じ。最初から最後まで全部同じという訳ではないのだが、最初の数手は全く同じ。ボードゲームとしてそれはどうなの…まぁ、ダイスの目なんて結局はプレイヤーには分からないものであるが故、最初からゲームに決められていようがそうでなかろうがあまり変わらないのかもしれないが。
しかしこのゲーム、「ここであの目が出たらまずいよな」という時に限って、その目が出ることが非常に多い。逆に、「ここであの目を出したら運がいいな」と言う時に限って敵はその目を出すことが多い。特に、CPUと戦う一人用モードの時。
ゲームによって意図的に管理されているかどうかは分からないが、正直わざとらし過ぎる目が本当に出やすいので、「ゲームによって目が管理されているのではないか」という疑念が拭えなかった。本当にやってみれば分かるのだが、ダイスの目がわざとらし過ぎる。オフラインのみならず、オンラインでもこのようなことは多々見られ、「普通ここでこの目を出すか?」という事が本当に多い。いや、確率上あり得ない話ではないので何とも言えないのだが…しかし、ゲームにより数手先まで目が決められているという事を考えると、特定のマスを踏むよう管理されているという話はあり得ない話ではない。まぁ、考えても仕方ない話ではあるのだが…でもこういう要素を臭わされると、少し萎えますよね。いくらゲームとはいえ。
こんなところか。この手のゲームはあまりプレイしていないので、あまりレビューらしいことを書けないが見逃してね。
#総評
※このソフトを遊ぶ際、何に期待していたか、あるいは何に期待していなかったかで配点が若干ながら変化します。また、各ソフトに独自項目を10点分設けています。
期待していた項目
- 戦闘(ゲーム性)
- 調整
期待していなかった項目
- グラフィック・演出
- ストーリー・キャラクター
(ゲーム性)
株や店舗購入など、戦略性が高く遊び買いがある。また、他プレイヤーが高額マスに停止した際に大金をいただけた時の快感は随一。
・
演出
デフォルメされたキャラは可愛いが、もう少し頑張ってほしいグラフィック。
・
キャラクター
一部の新規参戦キャラの人選が微妙。完全にダメと言うほどではないが、もっと素直な人選で来てほしかった感が否めない。
・
その他
致命的な不具合が多すぎる。特に、マルチプレイにおいてはそこそこの頻度で切断を強要されるようなバグが発生するので、快適に遊ぼうとしても厳しいものがある。
オフラインでもバグがあるようで、全体的にデバッグが甘い印象を受けた。
オフラインモードでダイスの目が決められていたことから、ゲーム側にダイスの目を管理されている疑念が拭えなかった。勝負所で大打撃を与えるor受けるダイスの目が出ても、「あ、調整された」という感情がどうしても湧いてしまい、少し複雑な気分になってしまう。
(独自項目)
株で賢く稼ぐのが主な勝ち筋なのだが、それ以上に自分が構えた高額な店舗マスに相手が止まった時の快感が忘れられない。この他人から"いただく"快感はこのゲームでしか味わえないものなので、そこは唯一無二だったと思う。
ゲームシステムが少々独特だが、単純そうに見えて実は奥が深いゲーム性がウリの今作。自分で育てた大きな店でガツンとライバルを突き落とす爽快感は勿論、株価上昇による総資産の急上昇という、また違う方面での大儲けもそれはまた気持ちがいい。
ACT的なスキルとは違う方面でスキルが問われる中、ライバルと駆け引きをしたり自分で考えて目標に向かって総資産を増やしていくのはやりがいがあって非常に楽しい。そうして突き進んだ末に勝利を掴めると、非常に達成感があり快感がある。頭脳戦や、相手との駆け引き、そして運のぶつかり合いとも言える勝負が好きな人にはもってこいなゲームなのではなかろうか。
しかし、オンラインに周りの不具合が多いのが大きなマイナス点であり、何のアクシデントも無く最後まで試合を終えられることがあまり多くないのも事実。
これはこれからのアップデートに期待しろという事なのかもしれないが、アップデートの約束なんてされていないだろうし何とも言えない感じ。進行不能なバグが少なくない上、切断してしまうとオンラインのマッチングに支障をきたす仕様となっているらしいので、かなり質が悪い。
また、ダイスの目についても操作されているような疑念が湧く仕様だったので、要所要所で素直に楽しめなくなってしまっていたのも微妙な点。しかしながら、オフラインモードはともかくオンラインモードでは完全にランダムで決められている可能性もあるので(というかそうであってほしい)、ここを言及し過ぎてもあまり意味は無いのかもしれないが。
おわり
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